テキサス州のOccupations Code(職業法)より、「ソーシャル・ワーカー」「心理学者」「結婚・家族療法士(LMFT)」そして「カウンセラー(LPC)」それぞれの定義を見てみることにします。(解説・解釈は後日＾＾）

■職業法第505章：ソーシャル・ワーク法■
（Professional Social Work Act)
（前略）
「専門的ソーシャル・ワーク」とは以下を指す。
(A)以下（1〜4まで）の変化を補償する行為、またはサービスの提供
--(1)人間行動
--(2)人間の情緒的反応
--(3)対人関係
--(4)個人、家族、グループ、団体、地域社会を取り巻く社会環境
(B)ソーシャル・ワークの専門・正規教育から得た専門知識を駆使した以下(1〜4)の実行
--(1)社会福祉政策と福祉事業
--(2)社会福祉制度と資源
--(3)社会環境の中における、人間の発達と行動
--(4)個人、家族、グループ、地域社会、社会福祉団体の機能を高める方法
(C)ソーシャル・ワークの価値観、倫理、方法の応用。心理療法、結婚・家族療法、カップル療法、グループ療法、カウンセリング、心理査定(アセスメント）、評価を含む。
（後略）


■職業法第501章：心理学者免許法■
(Psychologists’ Licensing Act)
（前略）
「心理学」の実践とは以下を指す。
(A)個人またはグループに、サービスの提供、または提供を申し出ること； それらサービスは、行動を改善するために確立された理論や方法を応用し、手順を踏んだものである。
(B)標準的な人間行動を示す； 個人またはグループの心理的、情緒的、精神的、対人、学習、そして行動障害を評価・予防・介入を行う； 医療問題や組織で起こる問題、ストレスや健康などによって起こる心理的障害の評価、予防、介入。
(C)それらの評価、予防、介入は、以下を伴うものである。
--(1)以下のような投影検査技術。
神経心理学的検査、カウンセリング、職業カウンセリング、心理療法、健康管理目的の催眠、催眠療法、そしてバイオフィードバック。
--(2)心理学的技術と手順により、精神的・情緒的問題や障害を評価し、治療する。
(D)それら評価や治療は、以下を基礎とする。
--(1)大学院レベルの公認の教育機関で習得した、体系だった専門的知識や根本原理
--(2)心理学者・職業倫理
(後略)


■職業法第502章：有免許結婚・家族療法士法■
(Licensed Marriage and Family Therapist Act)
(前略)
「結婚・家族療法」とは以下を指す。
--個人、家族、または結婚しているカップルに、（個人個人、またはグループで）専門的なセラピーを提供する。
--それらの専門的セラピーは、家族システム理論とその技術を応用したものである。
--結婚や家族環境で起こる、認知・情緒・行動・対人関係の問題の(心理)評価と仲裁を行う。
(後略)


■職業法第503章：有免許専門カウンセラー法■
(Licensed Professional Counselor Act)
(前略)
「専門的カウンセリング」の実践とは以下を指す。
(A)メンタル・ヘルス、心理療法、発達(心理学)の理論を、以下(1〜4)に応用する。
--(1)人生における人間の発達と適応を円滑にする。
--(2)精神的・情緒的または行動的障害、そして精神状態を悪化させる問題を防止・査定・評価・治療する。
--(3)治療目標を立てるための査定、評価を行う。
--(4)治療プランの計画、実行、そして評価を行う。また、それらカウンセリングの治療介入は以下を含む。
---(i)カウンセリング
---(ii)査定
---(iii)コンサルティング
---(iv)リファーラル（他専門家などへの照会）
(B)上記(Aのi〜iv)の用語解説。
--(1)「査定(アセスメント)」とは、個人の適性、行動、能力、業績、嗜好、性格、障害、精神的・情緒的・行動的障害の計測法を選択し、実施し、採点して解釈を行うことである。また、精神的・情緒的障害、薬物アルコール依存症そして行動障害などをカウンセリングの方法・技術・手順によって査定、評価、治療を行う際、人間行動を理解する手段と技術を駆使する。「査定」は、標準化された投影検査技術の使用を含まず、身体的状態や問題の診断、治療を許さない。
--(2)「コンサルティング」とは、現在またはこれから起こりうる問題を理解し解決するために、カウンセリングと人間発達の科学的理論や方法を応用することである。コンサルテーションを求めてくる人は、対人（個人やグループ、または組織）の問題を抱えていることがある。
--(3)「カウンセリング」とは、治療的関係を通してクラインとを助けることである。そのために、メンタル・ヘルスや人間発達理論、方法、技術を応用する。それらは、心理療法を指し、クライエントの人生に起こっている精神的、情緒的、身体的、社会的、道徳的、教育てき、精神的（=宗教的）、職業関係の問題を解決することを目的とする。
--(4)「カウンセリング治療介入」とは、認知、情緒、行動、心理力学、組織だったカウンセリング方法の理論・技術を応用すること。それら理論は、多様化する社会に対応するものであること。「カウンセリング治療介入」は、身体的状態や問題の診断、治療を許さない。また、「カウンセリング治療介入」は、以下(a〜g)を含む。
---(a)専門的カウンセリングの関係において、専門知識・技術を駆使した介入
---(b)個人、グループ、または家族カウンセリング、心理療法
---(c)精神、情緒、行動障害を持つ人の査定、評価、治療
---(d)標準的な発育、発達を促す指導、コンサルティング。(教育、職業指導)
---(e)障害者へ援助を提供するための査定、カウンセリング。
---(f)研究
---(g)リファーラル（他専門家への照会）
--(5)「リファーラル」とは以下(a〜c)を指す。
---(a)他専門家へのリファーラルが好ましいかどうかの評価
---(b)リファーラルの判断を、クライエントに通知
---(c)クライエントがリファーラルを希望した際、他専門家との通信
(C)特定のカウンセリング方法・技術・療法の適用は、専門的カウンセリングの実践の場に限定する。専門的カウンセリングを行う者は、これら方法・技術・療法の専門教育を受けた者に限定する。
(後略)




(注) 原文の職業法は英語です。すべての翻訳は当サイト管理人Sachaが行いました。誤訳などがあるかもしれません。

-参照-
テキサス州ソーシャル・ワーク資格試験委員会http://www.tdh.state.tx.us/hcqs/plc/lsw/lsw_default.htm
テキサス州職業法(全容)
http://www.capitol.state.tx.us/statutes/oc.toc.htm
  

（SWN Blog: 2/12/05掲載）